【05-05】レーフーガの怒り
霧に包まれ飛行機も船も到達できない南西の島。知られているのはぼんやりした存在とレーフーガという名前だけであった。
島の住民は、メルト家の親族や、サウザンドエディの落ちこぼれ達と言われている。彼らは逃げるようにこの地に移り住み、ひっそりと新しい暮らしを始めたようだ。
背景にあるのは逃避行。失望感と行き場のない怒りに満ち溢れ、他国との積極的な接触は皆無。侵入者を敵とみなし、敵からの略奪も正当な行為とされていた。
ある日、ソードファイターズの若手三人組が南西の謎を解くため一隻のボートで探索を開始した。南西の近海には数多くのレーダーポイントが仕掛けられており、船が通過した場合、即座に通報されるシステムができていた。
侵入が通報された1分以内で霧はさらに濃くなり、船は視界を失う。閉ざされた環境に入ろうとも逃げようとも渦潮で操舵ができなくなる。
後は時間の問題、そのうちボートは沈没し、海の藻屑となった。また、半日程度で島の住民にサルベージされ、積荷を回収されるのであった。