【03-05】バストーラとスノーライアン
カプリス雪原の中央部には「ロビンソンの遺跡」がある。バストーラはよく身の回りの世話をする者とお忍びで冒険に出かける。遺跡は神秘的で心を落ち着かせてくれるパワースポット。凍てつくような寒風を一時でも防いでくれることに恩を感じる。
全体では小さな集落程度の大きさ。中央に祭壇があり朽ち果てた巨像がある。大昔はここで祭事等を行っていたのか、そんな思いをはせながら周りを見渡すと、そこには吠えもせずたたずむ白銀のシンボリック、スノーライアンがいた。
名前のとおり攻撃力が高いのが特徴。大柄ゆえに体力があるがスピードは遅い。シンプロDBのランクは「B10」と中の中。その時は人間が来たと逃げられてしまった。
春めいてきた季節、朝日が出てくる少し前の時刻に彼らは再会することができた。バストーラは「逃げなくていい、危害を加えないから」と諭し、物悲しい眼差しに向かって友達になろうと申し出た。
統べるものが持つ孤独感、しかもいちいち爆発できないので、湧き上がる感情を押し殺す。ライアンは頷きスナップに収まった。以降、日常に疲れたら静かな祭壇で語り合う、そんな相談相手のような関係となった。
<遺跡にある巨像>