ロマンディア

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Romandia

ロマンディアという世界観を創作しています☆

【00-09】コンパスの導き

 この物語では現在、シンボリック・プロパティが大流行しているが、その開発運用保守にかかる全てのサービスを一手に担っているのがコンパス社である。

 ユーザー参加型のDB構築、投稿により無制限に広がる世界。珍しい生物との出会いだけにとどまらず、エアバトルでの召喚による育成要素もあり、中毒者が激増中。実際に外の環境で冒険をするというアウトドアなロケーションも、健康志向の世の中に受け入れられた。

 運用・保守やカスタマーサービス体制も今のところ万全で、各国のサービスセンターという出先に社員が在中、システム管理とオペレーション方法にかかる電話受付を行っている。運が良いと名物社員コンジョーロンの過保護すぎるほどの手厚い支援を受けられる(こともある)。

 なお、課金によりGPS機能を使ったモニタリングと、冒険のヒントを配信してくれるサービスもあるが、ノーマルでも十分楽しめる。昔の人ほどイニシャルコストのみであることが面倒くさくなくて良い。

 コンパス社では事業拡大に伴い、大勢の求人を出している。DBやアプリケーションは勿論、サーバの管理というハード周りも含めて、ITの有資格者を厚遇で迎え入れるという。

 また、ライセンスやグッズ等の二次展開を対応するリーガルやマーケティング部隊の募集もあるという。

【07-03】ハイバイオ

 南東発のバイオベンチャーということになっているが、実態は中央の某研究所の残党である。

 専門領域を見ればわかる人には判る。現在は、とある難病の治療薬を開発。魔の川を抜け、東の富豪カルネゴの支援を受けながら事業化を目指している…ということになっている。

 一方で、生物の融合という表に出せない研究もある。メンバーはサンバーストと助手のモーリーの2名で構成。機密故の極小体制である。

 彼らの代表作は「スプリュー」というコードで呼ばれるシンボリック。その凶暴性から外に出てしまうと大事件につながるため、地下の一室、強固な檻の中に随分長く幽閉されている。

 遡ると、どうも前身の組織が行っていた実験によりこの世にシンボリック・プロパティが誕生したらしい。ただ決定的な証拠もなく、最大級のトップシークレットはこの世の黒歴史とされ、ルポライターと共に消し去られた可能性が高い。

 謎の多い組織を調べていくと、物語に核心に達してしまう可能性すらある。今わかっていることは、「ロストワン」と「トラペッド」という2つの単語だけ。

 プロローグを思い出す…「どの生物にも階級があり、反骨して成り上がる者が存在する」過去に覇者になれなかった負け犬の空気感を持っている。現代の礎を築けなかったということは、搾取されている側…

 

<スプリュー>

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決して表に出ることのない最強のシンボリック

【06-05】ルシールとウインドクロウ

 南の学生ルシールは、先の探検以後も一人で度々スポットに足を運んでいたが、あれほどの高揚感にはなかなか出逢えず、ハングリー精神が満たされない状態が続いていた。

 ディエゴ山脈やジャングルにはレアな生物が多く生息している。ユニバースでの専攻は生物であるが、「いつかはまた会える」と笑顔で話すその心は、根っからの探検家だった。

 続けること半年、ワシタカファルコンとも違う…緑を帯びた漆黒に深い絶望を感じる。悪魔的に枯れ木が似合う彼の名前はウインドクロウ。風を自由に操るカラスだった。

 通常の5倍はあろうかという図体、全てを悟っているかの落ち着き、凄まじい威圧感に普通はたじろいでしまうものの、ルシールは違った。

 かの大冒険を経て怖気づいたり怯むことなく冷静に見つめ返した。今までの輩とは一味違う度胸に、クロウは驚きを覚えたという。

 そして、仲間にならないか?と逆に持ち掛けて、自らスナップに収まった。DB上のランクは「B10」。防御と体力はないモノの、高い攻撃力と知力を持つ。

 今後、フィールドワークにおける目となり、冒険記の執筆に貢献してくれた。

 

<ウインドクロウ>

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【06-04】ナンド族との出会い

 南の学生ルシールゴアグレゴリーノの仲良し3人組が挑んだ大冒険。事の発端は、ユニバース図書館で原住民にかかる文献を見つけたことだった。

 文献の神秘的で魅力的な記載に、原住民はどんな暮らしをしているのか、何を食べて何を信じているのか、どんな言葉を話すのか等々、興味と関心が止まらなくなった。

 その流れで学園内の購買エリアにて装備品や身の回りの物を購入し、フィールドワークに出かける運びとなった。

 ゴールまでの距離は推定で400~500km。山道なので移動は原則徒歩。途中、マイルストーンの如く、ヘビースネイクという特大の蛇や珍鳥ワシタカファルコンが道を阻んでくる。

 逃げるのに必死でスナップにこそ収められなかったが、そんな遭遇も忘れられない思い出となった。

 

 出発から2週間くらい経過、ディエゴ山脈の西側へ入ると、どうも人の住む領域に足を踏み入れた感覚がある。すると、原住民の少年ゼコペッタが人懐っこく寄ってきた。どうやら道案内をしてくれるらしい。

 そこからさらに2時間ほど歩くと、遂にジャングルの奥地、秘境中の秘境である「ナンド族」の村に到着した。

 長のタンディッシュは、最初こそ警戒していたが学生達が危険ではないことが分かると、捕ってきた野獣の肉料理や木の実でもてなしてくれた。

 話を聞くと、この村では15歳で成人し大体農耕の仕事を始める。また魔女のトラバーサと神の子フェルナンドが村の意思を決定しているという。原始的な秩序を見ることができた。

 企画から3か月弱。学園に戻るための別れはとても辛かったが、苦難を乗り越え、辿り着けた経験と素晴らしい発見と出会いの連続は、彼らを確実に成長させてくれた。

 

<南の国サウザンドエディの地図>

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【03-07】エルコンドルとアイスフォックス

 港町プレシャスデイの鳥人エルコンドルは冒険とその後の森林浴が趣味で、よくリーシャルキップの森を訪れる。北の国ノースプラントも高地に行くほど冷え込む。厳しい環境でライフを噛締めることもまた喜びであった。

 急速な低気圧の発達と瞬間吹き荒れる突風が出現のエフェクト、「何か寒気がしたな…」そう思い振り返ると、アイスフォックス(♀)の氷のような鋭い眼差しがあった。

 全てを見透かす先見性があり、もはや特殊性に近いのかもしれない。先読みは西の占い師アルバロ・レディゴにも通じるが、親交があるとかないとか…

 彼女の導きが欲しければ、森の稲荷様に“お揚げ”を置いておく必要がある。背筋の凍る気付きを覚えたくて、訪れる人達は後を絶たない。

 その方法により、エルコンドルフォックスと出会い、ディスタンスをとりながらスナップに納めた。

 シンプロDBのパラメータはB9。特徴は何といっても高い知性、後で考えるとまるで取り込まれたかのような智謀策略を持っていた。

 

<アイスフォックス>

 

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<北の国ノースプラントの地図>

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【05-07】剣豪≠格闘家

 波戸田八刀斎という剣豪について語る。各国の修行場や道場に現れ、エアバトルで連戦連勝、八重刃という大剣を振りかざし、数々の伝説を作ってきた。

 そのスタイルは、剣豪というよりかむしろ格闘家に近い。超越した素早さと跳躍力、バックスピンとサマーソルト。足技と剣技を融合したスタイルは華麗の一言、一太刀薙ぎ払えば周囲を丸ごと吹き飛ばすパワーも持ち備えていた。

 彼は西の国の出身。北西の侵攻を受けていることを認識しており、その正義感の強さから内心メラメラと闘志が燃えていた。

 そんな時、ソードファイターズの校長の剣持から直々にヘルプのオファーがあった。故郷が史上最大の危機を迎えており、現状なすすべがないことがヒシヒシと伝わってきた。

 諸国放浪の生活をかれこれ20年以上も続けている八刀斎。自分のためだけに生きてきた人生だったが、悩みに悩んだ末に、初めて人のために自分の力を使うことを決めた。

 待遇はソードファイターズ傭兵、レッチェ達と同期の扱いになる。現在最強の剣豪が固めた決意は期待を裏切らない。

 

<波戸田八刀斎が持つ大剣「八重刃」>

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【05-06】インシデント

 西の国ウエストロードは、度重なるエアバトルでの敗北で、今や北西による侵攻が顕著な状態である。

 状況を打破するためにソードファイターズは新たにレッチェラディカルススピリッツァーという3人の傭兵を雇った。

 彼らの堅い守りにより何とか食い止めたが、常時臨戦態勢において、民衆の不安と緊張はピークに達しており、戦力の増強として波戸田八刀斎という剣豪にも声をかけている状態である。

 間隙を見逃さなかったのがリング教…動乱の時勢における人々の心理を巧みに利用しながら希望の光となることで、すがってくる心を鷲掴みにする戦略を見事に展開していた。

 実際に信者は増え続けた。北西においてはまさに風が吹いている状態である。西は実態が分からないことが不気味で堪らなかった…

 

<リング教のエンディアが持つ天降らし>

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<西の国ウエストロードの地図>

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